ナチュラリスティックガーデン

2016年7月22日(金)|category : 北の森通信

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十勝千年の森のメドゥガーデンはイギリスのガーデンデザイナーダン・ピアソンのデザインによる。ご承知の通り、2012年の英国ガーデンデザイナーズ協会のSGD Awardsに於いて大賞を受賞し「出品された中で最も美しい庭」、「21世紀で最良のデザイン例」などと高い評価を受けた。

 

ダン・ピアソンのデザインは、自然環境を理解し、場の特性を最大限に生かすことに特徴づけられる。彼の自然主義的なデザイン手法は高い審美眼と、自然を支配しようとするのではなく、ともに築き上げるという信念に基づく。(「十勝千年の森の庭仕事」新谷みどり著 主婦の友社発行より)

 

 

メドゥガーデンの植栽デザインはナチュラリスティックスタイルと呼ばれる自然植生に学ぶデザインである。よく耳にする「ナチュラルガーデン(自然からインスピレーションを得てデザインした庭)」とは異なるもの。自然植生とは、森や草原のようにあらゆる植物が淘汰を繰り返しながらすみ分けのバランスを築き混然一体となって育つ様であり、一ヶ所から色んな花々が次々に開花する。花時期だけでなく芽出しや秋の花穂、シードヘッドまで楽しめるようデザインされているのも特徴のひとつ。そして基本、植物に広がり方をゆだね、ひとはその手助けをするのみ。

 

 

メドゥガーデンは「ウッドランド(森)」「ウッドランドグレイド(林縁)」「メドゥ(草原)」の三つのエリアから成り、それらを仕切った主な通路が4本。3つのエリアがそれぞれ異なるでデザインなので、通路ごとに全く異なる庭の景観が広がる。

その違いは、色やフォルムのコンビネーション、イメージの強弱、背丈等、あらゆる面であっと驚くほどで、まるで迷宮に迷い込んだようである。

 

 

「ナチュラりスティックガーデン」という言葉を、ここ千年の森に来て初めて聞いた。そしてその解説を聞き、これこそ求めていたものだと直感した。

 

 

 

7月のメドゥガーデンは、強風や長雨、スコール、低い気温等の厳しい気象条件に被害を受けながらも、すくすくと成長し美しい姿で、日々お客様たちを迎え入れてくれている。