香りの扉、草の椅子
2017年3月13日(月)|category : ひと葉文庫
「香りの扉、草の椅子」 ハーブショップの四季と暮らし
蓼科ハーバルノート・シンプルズ 萩尾エリ子
街の喧騒から離れた蓼科の林の中に、その薬草店はあります。扉を開けると何とも心地よい香りに包まれます。それは、天井に吊るされたハーブやアロマポット、ハーブティーやディフューザー、エリ子さんの眼差しや、お客様の吐息、様々なものが長い時間を掛け混ざりあって出来たもの。それは、ここでしか味わえない、量り売りができないものです。
店主であり、この本の作者である萩尾エリ子さんの人生と薬草店の四季が重なり合いながら、丁寧に描写されていきます。エリ子さんの静かで優しい眼差しの元、香る草ハーブたちは、ひとの心を慰め温めてくれるのです。合間に挟まれるハーブやアロマのレシピさえも、全く押しつけがましさがなく、控えめで静かで温かな本です。
後半では、ハーブを通して病院にボランティアとして関わったことや、忘れ得ぬひと達のことが綴られています。エリ子さんが、心や身体を病んだひと達に手渡したのは、手の平にのる小さな香りの花束でした。
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きょうは、無性にハーバルノート・シンプルズを訪ねたくなりました。そして萩尾エリ子先生にお会いしたかった。HPを検索すると春の単発レッスンの予約に今日だけ空きがありました。あとは全て満席。でも、検索した時間は、もうレッスンが始まっている時間だったので、どうがんばっても無理。でも近々訪ねたいなぁ。そして薬草店の香りとエリ子先生のお茶で温まりたいな。
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