ご心配くださっているみな様へ

2017年5月9日(火)|category : お知らせ, リースの輪

photo by STICK_WORKS

 

 

立夏を過ぎ、病室の大きな窓から覗く故郷の山々も瞬く間に若葉に染まりました。
毎朝、カーテンから漏れる光の兆しに目覚め、カーテンを開けたときに広がる空の青さにエールを貰っています。

 

4月23日に車に轢かれ、27日に手術、入院生活も17日目となりました。骨折箇所を除けば身体機能はみるみる回復し、左目に致命傷のパンチを食らったボクサーのようだった顔も、すっかりきれいになりました。骨折箇所は顔面、右鎖骨、右膝、肋骨(ひび)で、手術したのは右膝のみです。他はきれいな折れ方で、体重がかかる場所でもないので、自然治癒を待ちます。問題は右膝と右鎖骨のダブルパンチで、松葉づえも押し車も使えないため、歩くリハビリが出来ないことです。日に日に身体は軽くなり色んなことが出来るようになります。ベットから車椅子への移動や、左足のバランス立ち、左足のみでのカニ歩きとか、昨晩は初めて、ひとりで着替えが出来ました。けれど歩けないのです。それでも、やっと今日、担当医が右足の装具を手配して下さって、来週からその装具を付けての歩行訓練が始まります。そして上手くいけば来週末退院だそうです。

 

退院しても、右足には装具が付いたまま、階段を上ったり、車を運転するのはまだまだ先の話。年内にしゃがめる所までいけるかどうかだそうです。地べたを這っての庭仕事は今年は無理かもしれません。

 

 

最初の一週間は、この不運を嘆き、失くした物を惜しみ、幾度も幾度も声を上げて泣きました。でも、寄り添ってくれた友や家族の力添えもあり、ゼロになったことを受け入れることが出来るようになると、気持ちと共に身体も軽くなり、浣腸→座薬→下剤→浣腸ともがき苦しんだ排便騒動も車椅子に乗ってトイレに行けるようになって解消しました。

 

 

画像の桜のリースは、手術日前夜に病室で製作し、手術日当日にSTICK_WORKSの剛史君に渡し、撮影していただいた物です。長年の夢であったカレンダー制作11月から3月分までのリース画像は既に撮り終えていました。4月の桜のリースはもともと手術日の27日が撮影予定日でした。事故にあった当初はこのカレンダー制作も諦めたのですが、手術日が決まって、調度家の桜が満開だと家族の話を聞いて、もしかして出来るかもと、一旦キャンセルした撮影を再度剛史君にお願いしました。26日夜、妹に頼んで静かな病室に桜の枝を持ち込み、ベットの上で冷や汗をかきながら動きの鈍い右手でリースを作りました。桜のリースは花期を逃したら、作ることは出来ませんし、手術後も体力的に制作は無理だったでしょうからぎりぎりベストなタイミングでした。剛史君がわたしの希望通りの春のやさしい光と影を入れた素敵な写真を撮ってくれました。それは、カレンダー用のお楽しみ。上の画像は同じ日に撮った別の画像です。生涯忘れ得ぬ大切な作品となりました。

 

 

退院後、どんな暮らしが始まるのか、仕事はどうなるのか、何が出来るのか、わたしにもわかりません。それでも今は怖くはありません。出来ることをやるだけです。お陰様で、ゆっくりと空を雲を山を眺める時間をいただきました。とんびやわしをいくつもいくつも追いました。病院のみなさんにもとってもよくして頂いています。ありがたい思いでいっぱいです。リハビリの先生とも信頼関係が築けていますし、かなりイケメンです(笑)。

人生100年、折り返し地点の今年、まっさらになって生まれ変わっての再スタートとなりました。それもよしと思えるまでになりました。

 

 

毎月のリース教室、連続コースのハーブレッスン、新企画のハーブランドシーズンでのリース教室、自宅アトリエの改装オープン、どれも以前のペースでは出来なくなりました。ご予約下さっていたみな様、ご期待下さっていたみな様、プランニングや宣伝、会場等でお力添え下さっていたみな様、母の日のリースをご注文下さっていたみな様、本当にご迷惑&ご心配をお掛け致しました。

 

 

メールにて励ましのメッセージを下さったみな様、ありがとうございました。返信が行き届いておりません事お許しくださいませ。そして、連絡は取らずとも、日々祈りを送って下さっていた方たちがいることも、その思いも、しっかり受け取っています。ありがとうございました。

 

 

そんなみな様のお陰様で、ひと葉はこうして元気です。

 

 

2017年5月9日病室にて。