おいしくごはんいただいていますか?

2015年9月10日(木)|category : 畑と庭と台所

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米の選別

 

 

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薪窯で玄米を炊く

 

 

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ドキドキしながら作ったお昼のまかない

 

 

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カフェのランチプレート

 

 

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おいしくごはんいただいていますか?

 

ごはんを口に運ぶとき、ごはんのことを見てますか?ごはんを噛むとき、その味を確かめていますか?そのごはんがいつどんな風に誰によって炊かれたものか意識していますか?そのお米の産地や育てたひとを知っていますか?そのお米を育んだ大地と水と太陽の恩恵をありがたいと思ったことがありますか?そうして、味わうごはんがしあわせをもたらしてくれることを知っていますか?

 

ブラウンズフィールドでのインターンシップの期間中、薪窯で玄米を3回炊かせていただきました。米を洗って火を起こし、ざっと1時間半の行程です。それより前に米の選別をします。この作業がすごかった。米を浸水する前に、手作業でもみ殻が着いたままの米や石などを選別します。茶碗一杯づつの米を皿にあけ、眼と指で一粒一粒をチェックする。2升の米を選別し終わるのに2、3時間を要した気がします。作業中は瞑想状態、静かに研ぎ澄まされた感覚となり、ただ黙々と米と向き合う貴重な体験をさせていただきました。

 

まかないの朝ご飯は、決まって玄米がゆと味噌汁、ぬか漬けなどのおかずが一品。一汁一菜です。目の前に広がる田んぼで採れたお米、育てた農スタッフと調理したカフェスタッフと共に円卓を囲み、静かに食します。やわらかなおかゆの甘さが味わい深く、一口でしあわせを感じます。味噌汁もまた手作り味噌の表情豊かな味わいと採れたて野菜の具が美味しい。

 

我家の朝食は、垂れ流しのテレビのニュースと共に在ります。わたしはテレビは不要な人間なのですが、父はテレビが手放せません。殺人事件や悲惨な事故のニュースを見聞きしながらでは、一口のご飯のおいしさもしあわせも感じることは出来ません。この国のひとは、どうしてもこうも事件や事故が好きなのか、実際に起きた事件のなぞ解きは警察や司法の手に任せておけばいいのに。さらし者にされている当事者の方々への心使いは微塵も感じられません。

 

共に食卓を囲むひととの関係性も重要です。そこに不協和音がある場合、ごはんを純粋に味わうことは出来ません。強張った表情はおいしい顔を作れません。本当はおいしいのにおいしく食べられないことほど悲しいことはありません。

 

 

おいしいごはんをおいしくいただく。それがどんなにしあわせなことかブラウンズフィールドが教えてくれました。