ひと葉の庭とカレンダーのこと

2019年9月19日(木)|category : お知らせ, リースの輪

photo:stick_works

 

今年で3年目となる2020年版のひと葉のリースカレンダーの制作が終わり、今は印刷が上がって来るのを待つばかりとなりました。

 

画像(↑)は、今回からカレンダーに添えることにしたエッセイ集&ポスターの裏面ポスター画像です。

ひと葉の7月の庭です。

 

この撮影後にこの庭を、借主さんの事情によりお返しすることとなりました。10月に全ての植物を掘り上げ、母が管理していた畑を潰しそこに移植することにしました。様々な思いが錯綜しましたが、今は不思議な程落ち着いています。

 

「おわることははじまり」

 

萩尾エリ子先生の著書「香りの扉、草の椅子」の最終章にあるように、「すべての種が育ち、花を咲かせ実を結ぶことはできないかもしれません」が希望と共に種を播き続け、種が緑になり、花が実になるまでのひとときをこれからも楽しんで行きたいと思います。

 

 

ポスターだけでなく、カレンダーの7月と11月の画像もひと葉の庭で撮影しました。ただ、いつもの如くインスピレーションに従っての撮影でしたが、きっと神様からのご褒美だったのだと思います。最後の庭の画像をプロの方に撮影していただき、カレンダーとして残すことが出来ました。

 

 

 

 

カレンダーを作る目的は、ただ「カレンダーを作りたい」です。

 

ポストカードも作りましたが、でも私の中でのメインはカレンダーなんです。

季節ごと、いえ12か月のひとつきひとつきごとに、ここ魚沼の自然と向き合い素材を頂いて輪をたわめる。そうして作ったリース、その生命のきらめきを残したい、伝えたい。12か月の豊かな四季の移り変わりを感じたい、伝えたい。ポストカードのように単体ではなく、12か月の流れを連続で見ていただきたい。付属のエッセイ集は、このカレンダーを手にして下さる方へしたためた私からの手紙です。

 

 

「作りたい」、その思いだけで進んできた3年間でしたが、それだけではやはり続きません。制作費は、私の様な小さな個人商店にとっては膨大な額です。制作費を払えなければ作り続けることが出来ない。売るしかないわけです。この2年間は県内の知人のお店にお願いしての委託販売が主でしたが、それだけでは最早ジリ貧です。目標販売部数は1,000部!1,000部売れたら外注の制作費を払って、自分にもリースの制作費やら撮影出張費とか労務費とか出る感じです。でも昨年の販売数は300部を切っており、無論赤字です。今年は夏から、新規お取引き先を探して営業活動に必死です。長野から北海道、東京と、名だたるガーデンのガーデンショップや大きな園芸店、ライフスタイル提案サイト、他にも思いつくところは片っ端から東〇ハン〇とか、代官山蔦〇〇店、青山のオン〇ンデーズ、県内はカー〇〇ッチとか、越〇〇陵公園とか、サンプルを郵送したり、メールを送ったり、電話をしたり、訪ねていたっり、取り扱いOKをくれたのは、今のところ3軒のみ。

 

それでも物には自信があるんです。だから営業も自信を持って出来るんです。

諸般の事情で取り扱いは出来ないけれど、とても素晴らしい作品ですねと言うお言葉は何人もの方から頂きました。

 

ひとり娘が3歳の時に、それまでのスーパーの花屋のバイトを辞めてブライダル業界に転職しようと決意し、30代の子持ちという悪条件の中、ブライダルの花屋に履歴書を送り続け30軒目にして漸く初めて面接に漕ぎつけ採用された時のことを思い出します。

 

諦めず続けていけばきっとどこかで、これを探していた人と巡り合えるはず。

 

 

こんな長い文章に、ここまでお付き合い下さった方々、ありがとうございました。

もし、ひと葉のカレンダーをうちのお店で販売してもいいよとか、販売してくれそうなお店を知っているとか、雑誌社の方でひと葉を宣伝して下さるとか、問屋さんで働いていてお取り扱い下さるとか、記念品としてまとめてご注文下さるとか、何でもいいです、ご縁を繋いで下さる方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡下さい!

 

カレンダーは9月26日完成予定で10月発売開始です。内容の詳細は完成品が手元に届きましたら、またこちらのブログにてご案内させて頂きます。よろしくお願い致します。